台湾向けにInstagramを運用している企業がThreadsも始めるなら、まず決めたいのは、既存の発信にどんな役割を加えるかです。同じ商品写真と紹介文を転載するだけでは、運用先を増やす意義が曖昧になります。
Threadsでは、商品の使い方や選び方を話題にしながら、台湾のユーザーから寄せられる疑問や感想に、ブランドとして応えていきます。コメントで繰り返し聞かれることを、次の投稿や商品ページに反映する。こうした使い方を、既存の発信に加えられるか考えます。
Instagramでも会話は生まれます。Threadsを加えるかどうかは、自社に関係する話題があるか、寄せられた声に応えられるかで判断します。本記事では、その見極め方から投稿・返信・振り返りまでを整理します。
台湾向け施策でThreadsを検討する理由
Threadsは、Metaが提供するテキストを中心としたSNSです。写真や動画も使えますが、企業が運用を考えるうえでは、投稿に付く返信や、その後のやり取りにも目を向けたい媒体です。

台湾のソーシャルリスニング企業QSearchは、2025年のThreads分析で、話題に参加するタイミングや、ブランドの語り口、返信を含む交流の重要性を取り上げています。2026年9月に公開された台湾マーケティングの実務記事でも、Threadsでの発信事例が紹介されています。台湾向けのSNS施策を検討する際に、確認しておきたい媒体の一つです。
参考:QSearch「品牌搶進 Threads 三心法」(2025年6月)、訪日ラボ/カケハシ「台湾インフルエンサー施策の勝ち筋とは」(2026年9月10日)
ただし、台湾で話題になっているからといって、すべての商品に合うとは限りません。まずは、自社の商品カテゴリーや用途について、どのような投稿があり、どんな質問が寄せられているかを見ます。既存顧客に近い人の会話が見つかるかどうかが、運用を考える出発点になります。
ブランド名だけでなく、商品カテゴリー、使用シーン、よく比較される商品でも調べます。見つかった投稿数より、どんな疑問が繰り返し出ているかを記録します。
商品紹介から、言葉を返せる話題へ
新商品のお知らせやキャンペーン告知にも役割はあります。ただ、毎回「発売しました」「ぜひお試しください」で終わると、ユーザーが自分の経験を話すきっかけは少なくなります。
たとえば、持ち運びやすさを特徴とするポーチなら、サイズを説明するだけでなく、旅行中に何を入れ、どんな場面で取り出すのかまで示せます。商品の特徴を、使う人の場面に置き換えると、質問や経験談につながる話題を考えやすくなります。
何ができるか
寸法・素材・収納量
手入れの方法
実際に確認した仕様
いつ役立つか
旅行の荷物をまとめる
バッグから取り出す
持ち物を分けて収納する
何を聞きたいか
何を分けて入れる?
今の収納で困ることは?
どのサイズを選びたい?
Metaも、会話を生む投稿やThreads向けの独自コンテンツを、運用上のヒントとして紹介しています。問いかけるなら、集まった声を何に生かすかまで考えます。返答を読まず、次の投稿でも同じ質問を繰り返すような運用は避けたいところです。
参考:Meta「Find Your Community With New Threads Educational Insights」
「台湾で流行している言い方」を足す前に
流行語や冗談を無理に使う必要はありません。食品なら食べる場面や味の好み、雑貨なら使い方や収納の工夫など、ブランドが自分の言葉で説明できるところから始めます。商品と関係の薄い話題で反応を集めても、商品への理解が深まったかは別に確認が必要です。
台湾の言葉と使用シーンに合わせる
日本語の文章を繁体字に変えるだけでは、自然な投稿にならないことがあります。敬語の重ね方、商品の呼び方、問いかけの長さを見直し、台湾の読者が自分の生活に置き換えて読める文章にします。
繁体字の確認では、単語の正しさだけでなく、「この問い方で答えやすいか」「親しみやすさが、なれなれしさになっていないか」も見ます。クリエイターと協力する場合も、事実と必要な注意事項を共有したうえで、本人が普段使う言葉を生かします。
投稿前に、返信の準備をする
投稿に「サイズを知りたい」「台湾でも買える?」という質問が来ても、毎回確認先を探していては返答が遅れます。商品名・仕様・使い方など、担当者がその場で答えられる情報をまとめておきます。
在庫や販売予定など変わりやすい情報は、確認先と返信の担当者を決めます。すぐに答えられないときは確認中と伝え、確認が取れたら、質問した人に改めて返信します。注文や不具合の相談は、公開コメントで個人情報を求めず、適切な窓口につなぎます。
親しみやすい投稿と、正確な返信はセットです。商品の不満や困りごとには、冗談で返さず状況を確認します。投稿文の承認だけでなく、返信できる範囲も先に共有しておくと、日々の対応が進めやすくなります。
閲覧数の先で、何が起きたかを見る
閲覧数が伸びた投稿でも、その理由が商品の魅力なのか、冗談や意外性なのかで、次に取るべき行動は変わります。数値と一緒に、返信の中身を読みます。
MetaはThreadsのインサイトについて、閲覧や各種反応、フォロワーの地域などを確認できる機能を案内しています。また、投稿やプロフィールで共有したリンクの訪問状況を把握する機能も紹介しています。実際に利用できる項目は、運用するアカウントの画面で確認します。

参考:MetaによるThreadsのインサイト・リンク機能の案内(2025年5月・7月更新)
- 届いた相手:台湾向けに発信しているのに、反応が別の市場に偏っていないか。
- 会話の内容:使い方、サイズ、比較、購入先など、商品に関わる質問が出ているか。
- 次の行動:商品案内へのアクセスや問い合わせなど、運用目的に合う動きが確認できるか。
比較するときは、投稿からの経過時間や広告の有無もそろえます。リンク先に計測用の識別情報を付け、サイト側のアクセスも確認すると、閲覧だけでは分からない動きを把握しやすくなります。ただし、アクセスが増えたことだけで購入への貢献まで断定はできません。
同じ質問が何度も出るなら、説明不足かもしれません。返信で解決するだけでなく、投稿文、商品写真、案内ページのどこを直すと伝わるかまで考えます。
購入先や店舗について関心が出てきたら、必要な情報を確認できるページにつなぎます。来店までの案内は、台湾からの訪日客を来店につなげるための情報設計でも詳しく取り上げています。
小さく試して、続け方を決める
まずは商品に関わる少数のテーマで試し、投稿への反応と返信にかかる手間を見ます。投稿数を先に決めすぎず、無理なく続けられる頻度を探ります。
振り返りでは、閲覧数だけでなく、商品に関する質問が出たか、きちんと答えられたかを確認します。反応のあったテーマは切り口を変えて試し、説明が足りなかった部分は補います。一度の投稿だけで、テーマや市場との相性を決めつけないことも大切です。
反対に、関連する会話がほとんど見つからず、返信体制も確保できない場合は、開設を急がない判断もできます。既存の台湾向けInstagram施策を整えるか、現地クリエイターとの協力から理解を深めるか。ブランドの状況に合わせて選びます。
MY WAYが考える台湾向けThreads運用
MY WAYでは、台湾のユーザーがどんな場面で商品を知り、何に迷うのかを踏まえ、話題の選定、繁体字コンテンツ、クリエイターとの協力、運用後の改善を考えます。
Threadsで寄せられた疑問は、次の投稿だけでなく、写真や動画、商品案内の改善にも生かせます。投稿を出して終わりにせず、返ってきた声を次の施策に反映する。そのために必要な内容と運用体制を、商品や目的に合わせて組み立てます。
海外マーケティングを、
次の成果へ。
海外市場を取り巻く環境は、常に変化しています。今の施策を活かしながら、戦略、SNS、広告、PR、コンテンツを横断して、成果を伸ばすための改善ポイントと次の打ち手を整理します。
施策の見直しや予算配分、特定の市場・プラットフォームの課題など、一つのテーマからでも構いません。現在の取り組みに合わせ、次に進むための具体策をご提案します。

