小紅書に投稿しているのに、なぜ成果につながらないのか
中国向けマーケティングの一環として、小紅書(RED)を活用する日本企業は増えています。
KOLを起用する。KOC投稿を増やす。公式アカウントを運用する。
施策自体は実施していても、「投稿数の割に反応が少ない」「ブランド名がなかなか浸透しない」「売上につながっている実感がない」と感じるケースは珍しくありません。
こうしたとき、単純に「投稿数が足りない」「予算が少ない」と考えてしまいがちですが、原因は別のところにあることも多くあります。
特に日本ブランドの場合、訴求の作り方やKOL・KOCの使い分け、投稿後の検証方法まで含めて見直すと、改善点が見えてきます。
日本の訴求をそのまま翻訳している
最初に見直したいのが、商品の訴求です。
日本市場で使っているコピーや商品説明を、そのまま中国語に翻訳して小紅書で発信するケースは少なくありません。
ただ、日本で評価されているポイントが、そのまま中国ユーザーの購入理由になるとは限りません。
たとえば、「日本製」「無添加」「低刺激設計」「長年の研究」といった特徴は、中国市場でも十分に訴求になり得ます。
ただ、それをそのまま中国語に置き換えただけでは、商品の特徴を説明しているだけで、「なぜこの商品を選ぶのか」までは伝わりません。
同じ「低刺激」でも、敏感肌のためなのか、季節の変わり目に使いやすいのか、
特定の成分を避けたい人に向いているのかによって、ユーザーに響く伝え方は変わります。
「日本製だから安心」「無添加だからやさしい」で終わらせるのではなく、
中国のユーザーが抱えている悩みや使用シーンと結びつけ、商品の特徴を“自分に関係のある価値”として伝えることが大切です。
訴求は、翻訳するものではなく、選ばれる理由に変換するものです。
まず、中国の消費者が何を求め、どこに不安を感じ、どの商品と比較しているのかを確認する。
そのうえで、日本で持っている商品の強みを、中国市場で伝わる形へ組み直していきます。

小紅書を「投稿するSNS」としてしか見ていない
小紅書は、投稿を偶然見てもらうだけのSNSではありません。
商品名や悩み、カテゴリーを検索し、複数の投稿を見比べながら購入を検討するユーザーも多くいます。
そのため、「何を投稿するか」だけでなく、「ユーザーが検索したときに、どんな情報が出てきてほしいか」まで考えておく必要があります。
ブランド紹介や商品の魅力を伝える投稿ばかり増えても、ユーザーが知りたい「使用感」「比較」「使い方」「どんな人に向いているか」
といった情報が少なければ、購入前の判断材料にはなりません。
小紅書は、認知を取るためだけの場所ではなく、検索し、比較し、
購入前に確認する場所として使われていることも踏まえてコンテンツを設計したほうが実態に合っています。
立ち上げ初期からKOCを大量に投入している
小紅書施策を始める際に、よく出てくるのが「まずKOCを大量に入れて、投稿数を増やしたい」という考え方です。
KOCには、実際のユーザーに近い目線で商品の使用感を伝えたり、さまざまな検索キーワードや利用シーンをカバーしたりできるメリットがあります。
一方で、ブランド認知がまだ十分にない段階で、似た構成、似た写真、似た表現の投稿が短期間に大量に並ぶと、
ユーザーから見たときに広告感が強くなることもあります。
ここで考えたいのは、「KOCを使うべきかどうか」ではありません。

何のためにKOCを使うのかです。
立ち上げ初期であれば、まずは商品理解や表現力のあるKOLを起用し、どの訴求や切り口に反応が集まるのかを見る。そのうえで、反応の良かったテーマをKOCへ広げ、検索面やロングテールの情報を補っていく方法もあります。
「単価が安いから人数を増やす」ではなく、KOLとKOCそれぞれに役割を持たせたほうが、施策全体を組み立てやすくなります。
フォロワー数や投稿本数だけを見ている
「20名のKOCを起用した」「30本の投稿を公開した」「フォロワー10万人以上のKOLに依頼した」
こうした数字は、施策の規模を見るうえでは分かりやすい指標です。
ただし、MY WAYがより重視しているのは、人数やフォロワー数そのものではなく、商品とクリエイターの相性、そして実際にどんな内容を残せるかです。
同じ美容商品でも、成分を分かりやすく説明できる人が合う場合もあれば、日常の使用シーンを自然に見せられる人のほうが伝わる場合もあります。
ターゲット層、普段の投稿内容、フォロワーとの距離感、過去のPR実績、商品の見せ方まで確認しながら、
「この商品をこの人が紹介する理由が自然に成立するか」を見ていきます。
さらに、今は投稿本数だけでなく、一つひとつのコンテンツにどれだけ情報価値を持たせられるかも大切です。
似た内容の短いPR投稿を大量に増やしても、ユーザーに新しい情報が残らなければ、
ブランド理解にはつながりにくくなります。生成AIによる検索・回答でも、単純な投稿量より、具体性や独自性があり、
ユーザーの疑問に答えられる内容のほうが参照される可能性があります。
だからこそ、MY WAYでは「何人に投稿してもらうか」だけでなく、「誰に、何を、どこまで語ってもらうか」まで設計します。
人数を増やしても、商品との相性が弱く、内容も似通っていれば、投稿は増えてもブランドの価値は残りにくくなります。
施策の成果を左右するのは、何人起用したかではなく、誰が、どんな情報を残したかです。
すべてを伝えようとして、何も残らない
実際には、どの投稿でも商品の特徴には触れているケースが多く、「伝えている内容が完全にバラバラ」というわけではありません。
それでもブランドの印象が残りにくいのは、何を一番伝えたいのかが整理されていないからです。
たとえば、「日本製」「低刺激」「保湿力」「成分」「敏感肌向け」といった要素をすべて同じ強さで伝えると、
情報量は増えても、ユーザーの中に「このブランドといえばこれ」という印象は残りにくくなります。
MY WAYでは、まず中国市場でこの商品をどう理解してもらいたいのかを整理し、最も強く伝えるポイントと、
それを補足する情報を分けます。KOL、KOC、公式アカウントも、その優先順位に沿って内容を設計します。
すべてを伝えるのではなく、何を一番覚えてもらうかを決める。
単発施策で終わっている
中国市場では、中国ブランドだけでなく、日本、韓国、欧米のブランドも継続的に発信しています。
その中で、数本投稿しただけで「効果がなかった」と判断して止めてしまえば、ユーザーの記憶に残る前に発信が途切れてしまいます。
MY WAYでは、小紅書施策を単発ではなく、年間を通した計画として設計します。
毎月大きな予算をかける必要はありません。平常時は少量で継続し、新商品、季節イベント、セール、話題が高まるタイミングで投資を強める。
そのうえで、反応の良かった訴求やクリエイターを次の施策に反映していきます。
ブランド認知は、一度の投稿で作るものではなく、継続して積み上げていくものです。
MY WAYは、KOLを選ぶ前に「売り方」を設計します
MY WAYでは、ブランドから「この商品を中国市場でプロモーションしたい」とご相談いただいた段階で、
すぐにKOLやKOCの候補者リストを作ることはしません。
まず、商品特性、ターゲット、競合、中国ユーザーの関心を整理し、「誰に、何を、どう伝えるか」を企画します。
そのうえで、小紅書が適しているのか、Douyinなど別のプラットフォームのほうがよいのか、
複数の媒体を組み合わせるべきかまで含めて施策を設計します。
日本語のBriefを中国語に翻訳して、そのままクリエイターに渡すだけではありません。
MY WAYが最初に行うのは「人を選ぶこと」ではなく、中国市場での商品の売り方そのものを設計することです。
海外マーケティングを、
次の成果へ。
海外市場を取り巻く環境は、常に変化しています。今の施策を活かしながら、戦略、SNS、広告、PR、コンテンツを横断して、成果を伸ばすための改善ポイントと次の打ち手を整理します。
施策の見直しや予算配分、特定の市場・プラットフォームの課題など、一つのテーマからでも構いません。現在の取り組みに合わせ、次に進むための具体策をご提案します。

